NotebookLMに社内資料を入れて大丈夫?学習に使われる条件を公式ヘルプで確認

「NotebookLMに社内の資料を読み込ませても大丈夫ですか」という質問をよく受けます。結論から言うと、既定の状態ではアップロードした資料がGoogleの基盤モデルの学習に使われることはありません。ただし例外が2つあります。ひとつは高評価・低評価のフィードバックを送ったとき、もうひとつはノートブックを共有したときです。この記事では公式ヘルプの原文を確認しながら、どこまでが安全でどこからが自己責任なのかを線引きします。無料か有料かで決まるという説明をよく見かけますが、実際に分かれ目になるのはアカウントの種類です。

NotebookLMに社内資料を入れて大丈夫?学習に使われる条件を公式ヘルプで確認

結論:既定では学習に使われません。注意すべきは2つだけです

NotebookLMに社内資料や顧客情報を読み込ませてよいか、迷っている人は多いと思います。

NotebookLMの安全性の全体像。既定では学習に使われないこと、例外はフィードバック送信と共有の2つであること、守られ方はアカウントの種類で変わることの3点を示した図

先に結論をまとめます。

1つ目は、既定の状態では、アップロードしたソースがGoogleの基盤モデルの学習に直接使われることはありません。

2つ目は、例外は2つだけで、高評価・低評価のフィードバックを送ったときと、ノートブックを共有したときです。

3つ目は、守られ方の強さは無料か有料かではなく、使っているアカウントの種類で変わります。

この3点さえ押さえておけば、社内で使うときの判断ができます。

以下、公式ヘルプの原文を確認しながら、順に説明します。

なお、NotebookLMは2026年7月16日に「Gemini Notebook」へ名称が変わりました。ヘルプページも新しい名前に移っています。名称変更の詳細はNotebookLMは「Gemini Notebook」になりましたにまとめています。

NotebookLMの基本的な使い方そのものは、NotebookLMとは?できること・料金・始め方をまとめて解説にまとめています。

公式ヘルプの原文はこう書かれています

まず、一次情報を確認します。

Googleの公式ヘルプ「Gemini Notebook のプライバシーと利用規約」には、次のように書かれています。

「Gemini Notebook のコンテンツは、ユーザーがフィードバックを送信しない限り、Google の基盤モデルのトレーニングに直接使用されることはありません」

つまり、ふつうに資料を読み込ませて質問しているだけなら、その中身がAIの学習材料になることはありません。

ここは条件付きの断定なので、条件の部分が大事です。

条件とは「フィードバックを送信しない限り」という一文です。

裏を返せば、フィードバックを送ったときには扱いが変わります。

よくある誤解:無料版だと学習に使われる、ではありません

日本語の解説記事では「無料版は入力データが学習に使われる」と説明しているものを見かけます。

これはGeminiアプリ(チャット)側の話と混ざっていることが多く、Gemini Notebookのヘルプにはプランの有無による区別は書かれていません。

公式ヘルプが区別しているのは、料金プランではなくアカウントの種類です。

具体的には、個人のGoogleアカウントか、Google Workspace・Google Workspace for Educationのアカウントか、Google Cloud経由のエンタープライズ契約か、という区別です。

この違いは後半で表にして整理します。

例外①:高評価・低評価を押すと、人が中身を見ます

いちばん見落とされやすいのが、フィードバックのボタンです。

高評価・低評価ボタンを押したときに何が起きるかの図。プロンプト・ソース・アップロード・生成物が収集され、専門チームが確認し、最長3年保存される流れを示している

回答の下にある、親指を上げるアイコンと下げるアイコンのことです。

「回答がずれていたので低評価を押しておこう」という何気ない操作が、扱いを変えます。

送られるのは、押したボタンの結果だけではありません

公式ヘルプには、フィードバックを送ると関連するコンテンツが収集されると書かれています。

収集される対象として挙げられているのは、プロンプト、カスタマイズ、ソース、アップロード、生成された出力です。

生成された出力には、チャット、音声解説、動画解説、レポート、マインドマップなどが含まれます。

つまり、読み込ませた資料そのものが送られる可能性があります。

収集されたものは、専門チームが確認します

Googleは、フィードバックの内容を確認するのは特別な訓練を受けたチームだと説明しています。

問題を特定して対処するためには人による確認が必要だ、という理由づけです。

ただし、プライバシーを守るための措置も明記されています。

レビュアーが見る前に、フィードバックとGoogleアカウントの関連付けは解除されます。

誰のデータかは分からない状態で見る、ということです。

保存期間は最長3年です

フィードバックとして収集されたデータは、最長で3年間保存されると案内されています。

一度送ってしまうと、すぐには消えないと考えたほうが安全です。

やること:機密資料を扱うノートブックでは、ボタンを押さない

対策はとてもかんたんです。

社外に出せない資料を読み込ませたノートブックでは、高評価・低評価のボタンを押さないでください。

回答の品質に不満があっても、押さずに質問を変えるほうが確実です。

これだけで、この例外は発生しません。

例外②:共有すると、資料は相手の手元に渡ります

もうひとつの例外は、自分の操作による共有です。

ノートブックの公開範囲3段階の図。鍵アイコンの非公開、共有アイコンの個別共有、地球アイコンの一般公開について、それぞれ誰が見られるかを比較している

これはAIの学習とは別の話ですが、実務での事故はむしろこちらが多いです。

公開範囲は3段階あります

ノートブックの公開範囲は、アイコンで見分けられます。

鍵のアイコンは非公開で、自分だけが見られる状態です。

共有のアイコンは個別共有で、指定した相手だけが見られる状態です。

地球のアイコンは一般公開で、リンクを知っている人なら誰でも見られる状態です。

既定は非公開なので、自分で切り替えない限り外に出ることはありません。

一般公開は「社内だけ」ではありません

注意したいのは、一般公開にしたときの範囲です。

リンクを知っている全員が対象なので、URLが転送されればそのまま外部にも届きます。

検索エンジンに拾われる可能性も含めて、公開に踏み切る前に読み込ませた資料を見直してください。

共有相手には、質問への回答だけでなく、元のソースも見えます。

社内の議事録をまとめた資料をそのまま公開すると、要約ではなく原文が読まれてしまう、ということです。

共有の手順と公開前のチェック項目は、NotebookLMの共有方法|公開リンクの作り方と公開前チェックにまとめています。

守られ方は、アカウントの種類で変わります

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。

アカウント種別ごとの保護レベル比較図。個人アカウント、Google Workspace・Education、Google Cloud経由のエンタープライズの3つについて、学習利用と人間レビューの扱いを並べている

同じGemini Notebookでも、ログインしているアカウントによって保護の強さが違います。

個人のGoogleアカウントの場合

既定では学習に使われません。

ただしフィードバックを送った場合は、前述のとおり収集と人による確認の対象になります。

守りの最後の一線が、自分の操作にかかっている状態です。

Google Workspace・Google Workspace for Educationの場合

公式ヘルプには、こう書かれています。

「Gemini Notebook でのアップロード、クエリ、モデルの回答は、高評価または低評価のフィードバックを提供した場合でも、人間のレビュアーによる確認は行われず、AI モデルのトレーニングにも使用されません」

フィードバックを送っても人が見ない、という点が個人アカウントとの決定的な違いです。

会社の資料を扱うなら、個人のGmailではなく会社のWorkspaceアカウントで使うべき理由が、ここにあります。

Google Cloud経由のエンタープライズ契約の場合

さらに強い保護がかかります。

アップロードされたファイルは自社のGCPプロジェクト内に残り、データのリージョン指定も尊重されると案内されています。

すべてのファイル、チャット、モデル出力について、人間のレビュアーによる確認も、生成AIモデルの改善への利用も行われません。

データを国外に出せない業種では、この形が選択肢になります。

3つの違いを一言でいうと

個人のGoogleアカウントは、フィードバックを送らない限り学習に使われず、送った場合は人による確認の対象になります。

Google WorkspaceとEducationのアカウントは、フィードバックを送った場合でも学習に使われず、人が見ることもありません。

Google Cloud経由のエンタープライズ契約は、それに加えてファイルが自社のプロジェクト内にとどまります。

料金プランのグレードを上げても、この関係は変わりません。

上限回数は増えますが、データの扱いが変わるわけではないからです。

プランごとの上限はNotebookLMは無料でどこまで使える?無料版と有料版の上限を比較で比較しています。

見落としがちな点:Geminiアプリの履歴を消しても、ノートブックは消えません

もうひとつ、実務で問題になりやすい落とし穴があります。

Geminiアプリのアクティビティ削除とGemini Notebookのデータが別々に管理されていることを示す図。アプリ側の履歴を消してもノートブック側は残る

Geminiアプリの中からノートブックを使うこともできますが、データの保管場所は別です。

公式ヘルプには、次のように明記されています。

「Gemini アプリで[アクティビティの保存]をオフにしたり、Gemini アプリのアクティビティを削除したりしても、Gemini Notebook のデータは削除されません」

「履歴を消したから大丈夫」と思い込むと、資料が残ったままになります。

やること:ノートブック側で消す

読み込ませた資料を消したいときは、Gemini Notebookの画面でソースを削除するか、ノートブックごと削除してください。

退職者の引き継ぎや、案件終了後のデータ整理では、この操作を手順書に入れておくと事故を防げます。

なお、Geminiアプリ側から使う場合は、回答の根拠にウェブ検索が混ざることがあります。

ソースだけに基づいて答えてほしい場合は、Gemini Notebook側で使ってください。

商用利用はできるのか

業務で使う以上、生成物を仕事に使ってよいかも気になるところです。

Googleの生成AI追加利用規約には、生成物の利用を禁じる記述はありません。

規約には「本サービスで提供されるコンテンツについては、ご自身の裁量で依拠、公開、利用してください」と書かれています。

つまり、使ってよいが結果の責任は利用者側にある、という立て付けです。

注意すべきは、読み込ませた資料のほうです

生成物を使えることと、元の資料を使う権利があることは別の問題です。

他社のレポートや書籍を読み込ませて要約を作った場合、要約の中身は元の著作物に由来します。

それを社外に配布したり、商品として売ったりすれば、元の権利者との関係が問題になります。

自社で作った資料や、利用が許諾されている資料を使うぶんには、この心配はありません。

規約には、機密情報についての注意もあります

生成AI追加利用規約には、サービス固有の通知を守るようにという条項があります。

その例として「センシティブな情報や機密情報を入力しないように求める警告」が挙げられています。

画面上に注意書きが出た場合は、それに従う必要がある、ということです。

また、医学上、法律上、金融上その他の専門的な助言として本サービスに依拠しないように、とも書かれています。

生成された回答をそのまま判断材料にしないでください。

社内で使うときの5つのルール

ここまでの内容を、そのまま社内ルールにできる形にまとめます。

社内利用の5つのルールをまとめたチェックリスト図。会社のアカウントで使う、機密資料ではフィードバックを押さない、公開範囲を確認する、案件終了後に削除する、出典を確認するの5項目

1つ目は、業務の資料は必ず会社のWorkspaceアカウントで扱うことです。

個人のGmailで開くと、保護の水準が一段下がります。

2つ目は、機密資料を読み込ませたノートブックでは、高評価・低評価のボタンを押さないことです。

3つ目は、共有する前に公開範囲のアイコンを必ず確認することです。

地球のアイコンになっていないか、目視で確かめてください。

4つ目は、案件が終わったらソースかノートブックを削除することです。

Geminiアプリ側の履歴削除では消えない点に注意してください。

5つ目は、外部に出す成果物では、元になった資料の権利を確認することです。

この5つを守れば、実務で問題になる場面はほとんどなくなります。

よくある質問

アップロードした資料は他の人に見られますか

共有しない限り見られません。

公式ヘルプには、アップロードしたソースはノートブックを共有しない限り非公開のままだと案内されています。

フィードバックを一度送ってしまいました。取り消せますか

送信済みのデータは最長3年間保存されると案内されています。

今後は押さない運用に切り替えてください。

心配な場合は、そのノートブックのソースを削除したうえで作り直すのが確実です。

会社のアカウントで開けません

管理者が機能を有効にしていない可能性があります。

原因の切り分け方はNotebookLMが開けない・使えないときの対処法にまとめています。

どんなファイル形式なら読み込めますか

PDFやWord、テキスト、Googleドキュメント、YouTubeのURLなどに対応しています。

詳しくはNotebookLMにPDF・Wordを読み込ませる方法をご覧ください。

まとめ:既定は安全、崩すのは自分の操作です

NotebookLM(Gemini Notebook)の安全性について、押さえるべき点を整理します。

既定の状態では、読み込ませた資料がAIの学習に使われることはありません。

例外は2つで、フィードバックのボタンを押したときと、自分で共有したときです。

どちらも自分の操作で起きるので、押さない・確認するという2つの習慣で防げます。

守りの強さはアカウントの種類で決まるため、業務では会社のWorkspaceアカウントを使ってください。

料金プランを上げても、データの扱いは変わりません。

安全な使い方が分かったら、次は実際にどう使うかです。

Sanbookでは、公開されているノートブックを探して自分の学習や仕事に取り入れられるほか、自分が作ったノートブックを投稿して他の人に使ってもらうこともできます。

参考:Gemini Notebook ヘルプ「Gemini Notebook のプライバシーと利用規約」

参考:Gemini Notebook ヘルプ「Gemini Notebook をアップグレードする」

参考:Gemini Notebook ヘルプ「Gemini アプリのノートブック」

参考:Google「生成 AI の追加利用規約」

Sanbook

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