2026年10月6日のAIニュース ChatGPTの文章に透かし
OpenAIが、AIの書いた文章に見えない透かしを埋め込む技術「textGrain」を発表しました。EUのChatGPTとCodexでは既定で有効になり、APIの利用者には任意の設定として提供されます。誤検出率1%の条件で400トークンの文章なら約95%が見つかる一方、語の2.5割を置き換えると20%を下回ることも示されています。このほか、MetaとMicrosoftがClaudeの利用を縮めた報道、ChatGPTの画像生成の下に並ぶ商品広告など、あわせて6件をまとめます。
今日は、AIが書いた文章に印を付ける仕組みが、法令への対応として動き出した日です。
OpenAIが、EUのChatGPTとCodexで、文章に見えない透かしを既定で入れると発表しました。
そのほかにも、MetaとMicrosoftがClaudeの利用を縮めたという報道など、あわせて6件の動きがありました。
今日の注目 OpenAIがEUのChatGPTの文章に見えない透かしを入れます
OpenAIが、AIの書いた文章に見えない透かしを埋め込む技術「textGrain」を発表しました。
THE DECODERが2026年10月5日に伝えた内容です。
目的は、AIが作ったものを機械が読み取れる形で示すよう求めるEUのAI法への対応です。
EUのChatGPTとCodexの利用者には、今後数週間のうちに既定で有効になります。
いっぽうでAPIの利用者には、世界のどこでも任意の設定として提供されます。
Anthropicが Claude で世界一律に必須としているのとは、ここが異なると説明されています。
仕組みは、モデルが語を選ぶときの偏りとして、目に見えない統計的な信号を埋め込むものです。
AnthropicのSynthIDに近い考え方で、OpenAIは仕組みを公開することも計画しています。
検出の精度は、文章の長さと内容で変わります。
誤検出率を1%に抑えた条件では、400トークンの心理学の文章で約95%、200トークンで約80%が見つかりました。
数学の文章は400トークンでも約60%にとどまったと記載されています。
語の1割を別の語に置き換えると92%から66%へ下がり、2.5割を置き換えると20%を下回りました。
透かしが示すのは、その文章がモデルから出たという事実だけです。
書いた人が誰か、権利が誰にあるか、内容が正しいか、どこまで人が手を入れたかは分からないとされています。
検出する道具の提供は、当初は研究者と専門の機関に申請制で限られます。
ここからはNotebookLM(現Gemini Notebook)を仕事で使っている方への意味合いです。
今回の対象はOpenAIのChatGPTとCodexで、Gemini Notebookは含まれていません。
Googleが文章に同じ仕組みを入れるかどうかは、今回の発表では触れられていません。
ただし、AIが書いた文章に印を付ける流れが法令への対応として始まったことは、提出物の作り方に関わります。
資料から作った文章をそのまま貼るのではなく、根拠を確かめて自分の言葉で組み直す工程が、これまで以上に意味を持ちます。
レポートの形で出す手順はNotebookLMのレポートの作り方|学習ガイド・概要説明資料・よくある質問を作るにまとめています。
書き出してから手を入れる流れはNotebookLMの書き出し方法|ドキュメント・スプレッドシート・PDFへのエクスポートをご覧ください。
根拠を原文で確かめる手順はNotebookLMの引用の見方|回答の根拠をソースの原文で確かめる手順にあります。
そのほかの動き
MetaとMicrosoftがClaudeの利用を縮めたと報じられました
MetaとMicrosoftが、AnthropicのClaudeの利用を縮めたと報じられました。
The Informationの報道をもとに、THE DECODERが2026年10月5日に伝えた内容です。
MicrosoftはClaudeへの支出を年10億ドル超と見込んでいましたが、3分の1以上を削ったとされています。
MetaではClaude Codeの利用者が約6万人から約3万人へ減り、28日間で1億500万ドル超を使っていた時期があったと記載されています。
理由として、費用の節約に加えて、自社の競合する開発ツールを広めたい思惑と、Anthropicに学習データを渡したくないという懸念が挙げられています。
ChatGPTの画像生成の下に商品の広告が並びます
OpenAIが、ChatGPTで生成した画像の下に商品を並べる広告枠を導入すると発表しました。
THE DECODERが2026年10月5日に伝えた内容です。
広告は「Ad」と明示され、生成した画像とは分けて表示されます。
今月のうちに、米国の利用者を対象として、選ばれた広告主とともに限定的に始まります。
ChatGPTの広告事業は2026年2月に始まり、現在は40か国を超えて、年換算で10億ドルの規模に達しているとされています。
Reka AIが文章から映像とロボット制御までを1つで扱うモデルを公開しました
Reka AIが、文章と画像と映像とロボットの制御を1つのモデルで扱う「Rho-1」の研究向け先行版を公開しました。
THE DECODERが2026年10月5日に伝えた内容です。
規模は190億パラメータで、H100を320基使って約3か月学習させたとしています。
道具の呼び出しや外部のモデルを使わず、すべてをトークンとして1つの文脈窓で扱う点が特徴として挙げられています。
ロボットの学習データが足りない問題には、ネット上の普通の映像から制御の信号を取り出す逆動力学モデルを作って対応したと説明されています。
性能の数値とライセンスは、記事では示されていません。
MITが、AIで大学の学び方と信頼が損なわれていると報告しました
MITの専門委員会が、AIによって大学の学び方と教員と学生の信頼が損なわれていると報告しました。
THE DECODERが2026年10月5日に伝えた内容で、報告そのものは2026年6月の公表です。
オフィスアワーへの参加が減り、オンラインの議論や寮や図書館での勉強会が縮小していると述べられています。
2024年のハーバードの調査では回答者の87.5%がAIを使い、約4分の1がオフィスアワーに行く回数を減らしていました。
UCバークレーでは、文章とコードを扱う科目でA評価の割合がChatGPT登場以降13ポイント上がったとしています。
勧告として、信頼できない検出ソフトに頼らないこと、口述試験や課題型の評価へ移すこと、論文でのAI利用の開示を求めAIを共著者にしないことが挙げられています。
資料を問題集に変えて自分の理解を試す使い方はNotebookLMのフラッシュカードとクイズの使い方|資料が問題集になるにまとめています。
2026年のAI支出で最も大きいのはインフラだと予測されました
ガートナーが、2026年の世界のAI支出の予測を公表しました。
ITmediaエンタープライズが2026年10月5日に伝えた内容です。
2026年のAI支出は2025年比で49.5%増え、2万7000億ドルに達すると予想されています。
内訳で最も大きいのはAIインフラの1万4844億ドルで、AIサービスは5765億ドル、AIソフトウェアは4616億ドルです。
AIインフラは全体の約55%を占め、AIサービスの2.5倍以上にあたります。
需要の中身は、IaaSやネットワーク、プロセッサといった基盤側の費用だと指摘されています。
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2610/05/news025.html
まとめ
今日は、AIが書いた文章をどう見分けるかという話と、AIにいくら払うかという話が並んだ日です。
OpenAIはEUの求めに応じて文章へ透かしを入れ、MetaとMicrosoftは費用と競合関係を理由にClaudeの利用を縮めました。
手元で効くのは、AIに作らせた文章を提出する前に、根拠を原文で確かめて自分の言葉へ直す習慣だと思います。
Sanbookは、NotebookLM(現Gemini Notebook)を仕事で使う人のための情報を集めたコミュニティです。
実際のノートブックの作例や、目的別の使い方は次のページからご覧いただけます。
参考:THE DECODER「OpenAI will watermark ChatGPT text in the EU but makes it optional for API users worldwide」
参考:THE DECODER「Meta and Microsoft pull back from Claude as Anthropic transforms from partner into competitor」
参考:THE DECODER「ChatGPT's new ad format fills the image generation loading screen with product carousels」
参考:THE DECODER「Reka AI's omni-model Rho-1 handles text, images, video, and robot control in a single model」
参考:THE DECODER「AI is eroding office hours, study groups, and the trust between faculty and students, MIT report finds」
参考:ITmedia エンタープライズ「AIサービス、AIソフトウェアを上回る「最大のAI支出分野」とは? ガートナー調査」
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2610/05/news025.html
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