2026年9月28日のAIニュース 米中がAIを「超知能」と呼ぶ

米国と中国の首脳が、これからは人工知能を「超知能(SI)」と呼ぶことで合意しました。あわせて「米中SI対話」が創設され、次回の会合は2026年11月までに開かれます。呼び名が変わっても手元の道具は何も変わりませんが、これから出てくる政府の文書の言葉づかいは変わっていきます。このほか、NVIDIAが話者を聞き分けるモデルを無料で公開した件、GitHubに公開されたMCP設定の8件に1件でAPIキーが露出していた調査、ファナックのAIワーク検出エージェントなど、あわせて6件をまとめます。

2026年9月28日のAIニュース|米中がAIを「超知能」と呼ぶ

今日は、AIの呼び名そのものが国と国の合意事項になった日です。

米国と中国の首脳が、これからは人工知能を「超知能(SI)」と呼ぶことで合意しました。

そのほかにも、NVIDIAが話者を聞き分けるモデルを無料で公開した件など、あわせて6件の動きがありました。

今日の注目 米中がAIを「超知能(SI)」と呼ぶことで合意しました

呼び名が人工知能から超知能へ変わったことを左右の対比で示した図。左に従来のartificial intelligence、右にこれから使うSuper Intelligenceを置き、下段に米中SI対話の創設と事案対応の連絡経路という2つの新しい枠組みを並べる

米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席が、これからの技術を語るときに「人工知能」ではなく「超知能(Super Intelligence、SI)」という言葉を使うことで合意しました。

ITmediaが2026年9月28日に伝えた内容です。

この合意は、米連邦政府が9月25日に公開したファクトシートで明らかになりました。

習主席の国賓としての訪米に合わせたもので、訪問は9月24日から25日にかけて行われています。

呼び名の変更にとどまらず、2つの枠組みが新しく作られました。

1つ目が「米中SI対話」です。

SIがもたらす危険と利益について意見を交わす場で、次回の会合は2026年11月までに開かれる予定です。

2つ目が、SIに関わる事案が起きたときに両国が連絡を取り合うための経路です。

同じ日には、以前から設けられていた通商と投資の委員会が動き出すことも発表されました。

通商側の合意には、互いに3000億ドル分の非センシティブ品目について関税を優遇する内容が含まれています。

晩餐会には、イーロン・マスク氏、マーク・ザッカーバーグ氏、サンダー・ピチャイ氏、ジェンスン・フアン氏、サム・アルトマン氏、ティム・クック氏といった技術系の経営者が並びました。

ここからはNotebookLM(現Gemini Notebook)を仕事で使っている方への意味合いです。

まず、今日この瞬間に手元で変わることはありません。

Gemini Notebookの画面も、できることも、この合意とは関係なく今までどおりです。

効いてくるのはもう少し先で、これから出てくる政府の文書や規制の条文が「SI」という言葉で書かれるようになります。

社内の規程やガイドラインを作るときに参照する資料の言葉づかいが、途中から入れ替わるということです。

自分のノートブックに古い文書と新しい文書の両方を入れている場合、同じものを指す言葉が2つ並ぶことになるので、質問のしかたによっては片方しか拾われないことが起こりえます。

なお、この合意が日本国内の制度にどう波及するかは、現時点では公表されていません。

一次資料は米連邦政府が出した英語のファクトシートです。

英語の資料をそのまま読ませて日本語で受け取る手順はNotebookLMで英語の資料を日本語で読む方法|翻訳との違いと出力言語の設定にまとめています。

そのほかの動き

NVIDIAが話者を聞き分ける小さなモデルを無料で公開しました

Nemotron 3 Diarizationの主な数値を4枚のカードで並べた図。約1億パラメータという規模、最大8人まで聞き分けられること、誤り率14.72パーセントで首位だったこと、前世代から誤りが41パーセント減ったことを大きな数字で示す

NVIDIAが、会話の中で誰が話しているかを判別するモデル「Nemotron 3 Diarization」を公開しました。

THE DECODERが2026年9月27日に伝えた内容です。

規模はおよそ1億パラメータで、最大8人までの話者を聞き分け、複数人が同時に話している場面も検出します。

重みはHugging Faceで自由に入手できます。

VoiceArena Diarization Benchmark v1では誤り率14.72パーセントで首位となり、1.04秒のバッファを使った場合に前世代から誤りが41パーセント減りました。

録音でも、流れている音声でも扱えます。

ただし話者の数が増えたときや、雑音や反響が大きいときは精度が落ちます。

音声認識と組み合わせると話者ごとに分けた書き起こしが作れますが、付くのは匿名の番号で、誰の発言かという名前までは分かりません。

録音から議事録を作る手順はNotebookLMで議事録を作る方法|録音から決定事項・担当・期限までにまとめています。

GitHubに公開されたMCP設定の8件に1件でAPIキーが露出していました

GitHub上のMCP設定で認証情報が露出していた割合を示した図。8つの四角のうち1つを赤く塗って8件に1件という割合を表し、右側に調査対象がおよそ8万2000件であること、露出した認証情報の24パーセントに有効期限が無かったことを添える

GitHubに公開されているMCPの設定ファイルのうち、8件に1件で認証情報が露出しているという調査が公表されました。

ITmediaが2026年9月28日に伝えた、Hush Securityによる調査です。

公開されているおよそ8万2000件の設定ファイルを調べたところ、認証情報を書く欄の12パーセントに、APIキーやパスワードやアクセストークンがそのまま書き込まれていました。

露出していた認証情報のうち24パーセントには有効期限が無く、データベースや社内の資源に対して広い権限が与えられていたとされています。

中にはAnthropicやOpenAIのAPIキーも含まれていました。

同社のKeith Guttridge氏は「攻撃者は露出した設定をAIエージェントに貼り付けるだけでよく、技術的な知識は要らない」と述べています。

対策としては、鍵の入れ替え、設定への直書きをやめること、MCPゲートウェイの導入、2026年7月28日版の仕様への更新が挙げられました。

自分の資料をAIに預けるときの線引きはNotebookLMに社内資料を入れて大丈夫?学習に使われる条件にまとめています。

ファナックがAIのワーク検出エージェントを実演しました

ファナックのAIワーク検出エージェントの流れを3段で示した図。カメラがワークの位置と向きを読む段、Gemini Enterpriseが速度と力と位置の補正を決める段、安全PLCが最上位で非常停止を受け持つ段の順に並べる

ファナックが、産業用ロボットとAIによるワーク検出を組み合わせた「AIワーク検出エージェント」を実演しました。

MONOistが2026年9月28日に伝えた内容です。

展示は9月16日から19日にかけて東京ビッグサイトで開かれた2026国際ウエルディングショーで行われました。

カメラがワークの位置と向きを読み取り、その状態をもとにGoogle CloudのGemini Enterpriseが最適な手順を組み立てます。

ロボットの速度と力、そして位置の補正をどうするかまでAIが決める仕組みです。

安全面では、安全PLCを構成の最上位に置くことで、非常停止が通常の制御層とは独立して働くようにしています。

AIによる検出機能は2026年12月から順次提供される予定です。

GPT-6 Astraをロボットに直接つないで、初めて入る台所を片付けさせました

HomeBodyがはじめての部屋で動くまでの流れを3段で示した図。まず部屋を見て回る段、Isaac Sim上にデジタルツインを作る段、空間の記憶を頼りに片付けと引き出しからの取り出しを行う段を並べ、下段に応答の遅さと指の発熱という課題を添える

スタンフォード大学とカリフォルニア工科大学の研究チームが、GPT-6 Astraをロボットに直結した「HomeBody」を公開しました。

THE DECODERが2026年9月27日に伝えた内容です。

訓練した制御の層を間に挟まず、視覚と言語のモデルが掴むや移動するといった技能を直接呼び出す作りになっています。

ロボットはUnitree G1で、まず知らない部屋を見て回り、NVIDIAのIsaac Sim上に部屋の写しを作ります。

空間の記憶を持つため、視界から外れた物の場所も覚えていられます。

実験では、初めて入る台所を自分で移動しながら片付け、引き出しから物を取り出すところまでできました。

一方で、応答の遅さ、指を動かす部品の発熱、計算にかかる費用が課題として残っています。

コードはGitHubで公開されています。

ゴールドマン・サックスが2027年のAI投資を1兆2000億ドルと見込みました

AI基盤への投資額の見通しを棒で比べた図。2026年の8000億ドルから2027年の1兆2000億ドルへ5割増える見通しを2本の棒で示し、市場の平均予想1兆1000億ドルとの差と、回収に必要な年3000億ドルの売上を添える

ゴールドマン・サックスが、2027年のAI基盤への投資額を1兆2000億ドルと予想しました。

THE DECODERが2026年9月27日に、Bloombergの報道をもとに伝えた内容です。

ストラテジストのRyan Hammond氏によるもので、対象はAmazon、Alphabet、Microsoft、Oracle、Metaの5社です。

2026年の見込みである8000億ドルから5割増える計算で、市場の平均予想である1兆1000億ドルを上回ります。

この投資を回収するには、年に3000億ドルの売上が必要になるとされています。

伸び率そのものは、2026年のほぼ100パーセントから2027年は54パーセント、2028年は12パーセントへと下がる見通しです。

国内総生産に対する比率では、19世紀の鉄道建設以来の大きさにあたると説明されました。

電力と人手とメモリ用の半導体が、今後の制約になりうるとも指摘されています。

まとめ

今日は、国が言葉を決める話と、現場の道具が1つずつ具体的になる話が、同じ日に並んだ日です。

呼び名や投資額といった大きな数字が動く一方で、手元で効くのは話者を聞き分けるモデルや、設定ファイルに書いた鍵の扱いといった細かいところだと思います。

Sanbookは、NotebookLM(現Gemini Notebook)を仕事で使う人のための情報を集めたコミュニティです。

実際のノートブックの作例や、目的別の使い方は次のページからご覧いただけます。

参考:ITmedia NEWS「トランプ大統領と習主席、AIを「超知能(SI)」と呼ぶことで合意 「米中SI対話」も創設」

参考:THE DECODER「Nvidia drops a free 100M-parameter model that identifies up to eight speakers in real time」

参考:TechTargetジャパン「GitHub上のMCP設定、8件に1件でAPIキー露出 情シスが今すぐ点検すべき盲点」

参考:MONOist「ファナックがAI溶接エージェント実演 ロボット制御装置が安全PLCに」

参考:THE DECODER「Researchers plug GPT-6 Astra directly into a robot and let it clean up an unfamiliar kitchen」

参考:THE DECODER「Goldman Sachs expects Big Tech to spend $1.2 trillion on AI infrastructure by 2027, dwarfing Wall Street estimates」

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